性(さが)それは、Sága
最近自分の趣味嗜好を振り返る作業を始めてしばらく経つ。 当たり前ではあるのだけれど、幼少期〜学生時代を過ごした90年〜00年代が多い。けど大人になった今改めて振り返ると、シンプルに、あぁこれ忘れてたわ、みたいなものを思い出したり、現在の自分の嗜好の原始体験はコレだ・・!と気づいて「ユリイカ!ユリイカ!」と一人で叫びたくなるタイミングが訪れて楽しい。
今日ふとしたきっかけで気づいたのが、邦楽は80年代がドンピシャ好みのものが豊作であるということ。 私の音楽の趣向として、“エキゾチシズム”があるのだけれど、80年代はそれがある程度メジャーなシーンでも色濃かったんじゃないかなあ、と今のところ考察している。
そして、ついでにもう一つ気づいたのが、80年代のレコードが思ったよか安い!!!勝手に、そこそこプレミアついてるのか?と思ってたんだけれど、全然買える値段でメルカリにあったりする。 そこで、今日から80年代邦楽、1000円以下縛りでレコードを収集して良いことにした。いや、勝手に買えばいいじゃない、という話なのだけれど、上京してからというもの、フィジカルな収集を自制するようになっていたのだった。
きっかけは上京当初なんてまあ新宿の貧民人の鏡のような生活だったというのがまず大前提だけれども、上京早々住んだのがシェアハウスで、「所有しない身軽さ」のような感覚が新しく心地よかったのも、自分の価値観に影響をもたらしたと思う。
その一方で、収集を始めると止められないからヤバイ、という感覚もあった。というのも、中学、高校なんて、時間がありゃ古本屋やリサイクルショップを自転車で巡って漫画に雑誌にCDを猛烈に探しまくり、最低週1のペースで各店舗の更新情報をチェックするのが私の娯楽の中心であったからである。
この収集癖は紛れもなく父親の影響である。父は骨董歴3、40年以上あり、コレクターではなくバイヤーという感じ。倹約的な県民性(素直にケチと言おう)に加え、骨董屋の「中古で十分」と言う思想を持つ父を持ち、加えて次女の私は、基本的に姉のお下がりか父のどこからか仕入れてきた中古で育った。新発売のゲームや本など、「絶対新品でしか手に入れることができないモノ」以外で新品だった記憶が一つも無い。
当然、子供の娯楽の筆頭であるまんがは基本古本。父も古本ならいくらでも買ってくれるので、チャリで行けない距離の古本屋にはよく車で連れて行ってもらいながら、セドリとはなんたるかなど、中古ハンターの心得を吹き込まれて育った。
そういう感じで、収集技術は多分結構備わっているはずなので、そちらに傾倒しすぎたらまずい・・と自制している自分がいたのである。 なので、80年代縛り、と言う枠を設けて収集始めようと思います。